色彩と幾何学(ヨーロッパにおけるアート・コンステウルイの現状)展は、3月14日から6月13日まで、サンス市立オランジュリー美術館で開催されています。
フランスとドイツの作家が比較的多く、他にオランダ、ベルギー、イタリア、スペインの作家達合計51名が参加しいる展覧会です。
展示作品は平面、レリーフ、立体(美術館の庭、野外にも展示されていました)、又、美術館の別室では Cruz-Diez の映像作品の前で Wörn の率いる現代ダンスが演舞され、白いタイツと、壁に映像か写し出された縦縞の色が、シネティック・アート(キネティック・アート)=視覚芸術の楽しさを表現していました。
日本では幾何学構成絵画は過去のモノと言う美術専門家(画廊や美術評論家、コレクターを含めて)が居ますが、それは日本だけの知識でモノを診ている方々で、ヨーロッパでは確実に生きている現状を、私のつたないブログを見て頂けるだけでも、パリでの幾何学構成抽象絵画の展覧会の様子が解ると思います。
こちらでは各傾向の歴史を積み重ねて行く習慣が芸術家にもそれを支える方々にも理解されている様です。
ただ単に時代の流れと言うより、表面的な流行を追いかける日本の美術界が育たないのも、その辺に問題が在る様に思われます。
確かに日本にもヨーロッパの影響を受けて幾何学構成抽象絵画の流れが存在した時期が短期間ではありましたが存在しました。
戦前のマヴォの運動、1960年代のニュー・ジェオメトリックのグループがそうです。今は見事にそれらの運動の歴史が消えかけた状態のようです。
ヨーロッパの幾何学構成アートは、キャンバスからレリーフ、立体、更に野外作品と大地をキャンヴァス代わりに制作するランド・アートにも関連性が在る訳ですから。
今回の色彩と幾何学展のテキストは元・パリ第八大学教授のFrank POPPER氏(私がパリ第八大学に16年間勤めたのは実はポペー夫妻の推薦でした)、大学は退官されましたが、視覚芸術の専門的美術評論家として一時代を築いた方でもあります。
現在は体調が優れず、会場には出席為さらずお会い出来なかった事が残念でしたが、会場ではいろんな方々とお会いし、今回の51名の作家の内、16名の作家がSatoru Sato Art Museum に寄贈して下さっています。
今回の企画は Jean-Pierre VIOT 氏の発案、163ページと言うカラーの図録も出版され、素晴らしい晩餐会も過ごせました。
なお、サンス市立図書館の会場では小品と資料(カタログ)展が5月29日まで開催されています。